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永石公認会計士事務所
 2003年~2007年の4年間、米国アラスカから南米最南端まで19ヶ国を巡り、帰国後は日本で唯一の「南米がわかる公認会計士」として活動中。
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  このブログでは、ブラジルをはじめとする中米や南米の投資に役立つ情報を、皆様と同じ目線でできるだけわかりやすい言葉で執筆します。

2005年03月30日

外国での書店の役割

6323.jpg 日系人がたくさん住むブラジルのサン・パウロ市で、日本の書籍を扱う書店は、意外にもたった4店しかないらしい。その中の一つ、日系人の店が立ち並ぶリベルダージにほど近い、「高野書店」にぶらっと立ち寄りました。

 店主の高野泰久(たいきゅう)さんは現在62歳。20歳の時にブラジルにやって来ました。書店を経営し始めたのは約30年前ですが、その経緯については口を閉ざしています。しかし現在では、この「高野書店」は、サンパウロ、いやブラジルの日系人の間では、最も有名な書店の一つです。そして、そうなるまでに高野さんは様々な努力をされてきたようです。

 「書店の経営は、単に本を売るのではない。外国にある書店は特にそうだ。」と彼は考えているようです。すなわち・・・
         ******************************

 「外国にある書店は、2国間の文化の媒体である」

 彼はこのように考えています。ただ本をたくさん売ればいいのであれば、週刊誌やマンガをたくさん置けばいいのだが、高野書店ではそれらは少なく、ブラジルや中南米に関する本をたくさん取り揃えていました。高野さんの名刺にも、

 「もっとBRASILを知るために−移民・ブラジル・中南米の本なら」

 と書いてありました。

 さらに、文化の媒体の手段としては書籍だけに留まりません。例えば、大きな鯉のぼりを、5月5日には店の前に立てたり、ブラジルの祭りの時に立てたりして、日本文化をブラジルに知らしめています。

 また、日系人の学生で組織された、貧民街に住む人たちの手助けをするボランティアのお手伝いをしたり、毎年1人、日本から若者を受け入れ、10ヶ月間高野書店で働いてもらい、彼らにブラジルの文化を知ってもらってたりしています。

 気がつけば、高野さんと約3時間もお話ししていました。帰り際に7枚のA4大の紙の束をいただきました。「立ち読みすわりよみ」と題した新聞や雑誌の切り抜きです。定期的に作成して、お客様に配っているようです。ブラジル文化・移民文化を実にうまくまとめており、これを読むだけで、概略はわかります。これもりっぱな「文化の媒体」です。

 高野さんのこのような人柄や信念や心構えが、現在の高野書店を生み、たくさんの方々から慕われ、ブラジルの日系人から頼りにされているのでしょう。帰りに一緒に喫茶店でコーヒーを飲み、高野さんのうれしそうな笑顔を見て、そう思いました。

写真は、高野書店の店内。
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Posted by 永石公認会計士事務所 at 11:55│Comments(1)店・工場・会社
この記事へのコメント

【『ラテン』って何やねん?!】の永石修一です。

日系人が日本の本に関心がないのではなく、
彼らの多くがすでに「日本語を話せても読めない」日系三世〜五世のジェネレーションになっているから、
日本に関する知識は英語で吸収している

大熊さん、
ここブラジルでも、日系二世や三世の人たちの日本語離れが顕著です。
これはその親たちが、子供にどのような方針で教育したかによります。
しかし、おもしろいことに、近年は日系人たちの日本への出稼ぎが増え、
大人になってから日本語を勉強する日系人が増えているそうです。

外国にある日本の本屋さんを見ると
その国の日本人若しくは日系人のありようが理解できるのかもしれません。

細野さん、
サンパウロでも、高野書店のような「二国間の文化の媒体」を意識している本屋だけではなく、
柔らかい内容の雑誌やマンガばかりを取り揃えている本屋もあります。

個人的な意見ですが、
会社から派遣された駐在員の方も、日本にばかり目を向けるのではなく、
せっかく異国に来たのだから、
その国の文化や、日本とその国の関係などに興味を持って、
それに関する書籍を読んで、理解を深めてほしいと思います。

多分リベルタージ周辺は今も治安は悪いんでしょうね。気をつけて行動してください。

橋本さん、
ご忠告、ありがとうございます。
でも、リベルダージが特に悪いという印象はありません。
どこに行っても気をつけて行動するようにしています。
Posted by 永石修一 at 2005年04月05日 02:25
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